愛車で気ままな一人旅|旅行記

274:名無しさん@いい湯だな:2016/05/14(土) 12:46:25.78 ID:yMdHKb+k0.net

GWのレポ1/4

■和泉屋旅館(湯岐温泉) 普段は鉄道で旅行するのだが、今回は愛車であるH8年製カプチーノの老体に鞭打ってマイカーで敢行。 GWなので混んでいる箇所が多かったが余裕のあるタイムテーブルで時間通りに到着。 湯岐は狭い谷間に3件の旅館が寄り添うように建つひなびた温泉地。 ナイスな「酷道」である国道349号からちょっと入ったところにある。 有名なのは足元湧出岩風呂のある山形屋だろうが、今回は和泉屋に宿泊。実はこっちも地味に足元湧出。

●外観 古きよき湯治宿を色々弄って最近の客にも対応してやってますよ、的な感じ。 全体的にかなりくたびれている。潔癖な人は訪れないが吉。 玄関から入って結構奥に細長い構造になっている。20部屋くらいかな。家族経営と思われる。 旅館のすぐ隣に別棟の自宅があり、ちょっと付近を散歩してたら女将さんがそこからせわしなく出入りしていた。

●部屋 部屋の中は外観のイメージより大幅に清潔で小奇麗。 8畳広縁なし、トイレ別冷蔵庫共同。コタツあり、湯治宿系にしては珍しく電気ポットあり。 1階だとそうでもないだろうが、今回宿泊した2階はかなり景色がよく、目にも眩しい新緑の山々が一望できた。 紅葉の季節も良さそうだ。 布団が既に敷いてあるのは良い。

●食事 朝夕共に部屋食。お膳で一度出し。時期もあるのか山菜中心。 夕食はタラの芽、コシアブラ、セリ、ワラビ、こごみ、筍等々が、天婦羅やおひたし、白和えなどで出てくる。 薄めの味付けが良くてヘルシー志向。 但しごはんと味噌汁以外は冷え切っているので苦手な人は要注意。 夕食の魚の煮物はも美味しかった。 刺身と、冷めたホタテのグラタンぽいのが出たがこれは余分。 グラタン?に関してはGWで子供も居たから頑張っちゃったのかも知れないが・・・。 朝は山菜系と焼鮭、半熟卵、納豆、焼き海苔の王道。 あと牛の時雨煮がちょろっと出たがこれがかなり美味であった。 全体的に地味なものほど美味い。 冷えているが部屋食で味付けは良い、そしてノスタルジック。次来るとしたら食事ありか否かは悩みどころ。

●風呂 男女別(といっても衝立で仕切っただけだが)の内風呂"八幡の湯"と、混浴内風呂"鹿の湯"がある。 鹿の湯は2人程度の小浴槽と8人程度の大浴槽に分かれており、小浴槽の足元湧出そなっている。 小浴槽から大浴槽に湯が流出する仕組みになっており、小浴槽約40℃、大浴槽38~39℃と少し差がある。 肝心の足元湧出部分だが、何の変哲もないタイル張りの浴槽の底に排水溝のような金属板が無造作にあり、 そこからジワジワと湧出している。時々「ボコボコッ」と勢いよく泡が出るので分かるが、 そうでなかったら予備知識無しでは気づきにくいかも知れない。 はっきり言って、希少な足元湧出を全く売りにしていない。この姿勢は素晴らしいと思う。 成分の少ない清澄な温泉だが、ヌルヌル感の強いぬる湯のため個性はある。

八幡の湯は別源泉と思われ、微量ながら泡付き+微弱な硫黄臭もあり。約40℃。 掛け流し量はおそらくこちらの方が多く、ヌルヌル感はさらに強くかなりのうなぎっぷり。

洗い場は2つの風呂場に各1つしかないが、両方とも源泉シャワーが出る。

どちらも鮮度は申し分ない。1泊で約6時間は入っていた。 有名ではないが、ぬる湯嫌い以外なら誰が入っても満足できる、包容力のある極上の湯。

●総評 良い意味で商売っ気が薄いので若干心配ではあるが、経営が傾かない限りは観光地化せずにこのまま己を貫いて欲しい。 宿の人は女将さんをはじめ気さくな良い人で、ちょっとした説明や挨拶などかなりツボをおさえたよい接客。 昔ながらの湯治宿には比較的むっつり系の女将さんが多いなか、良い意味で異色であると思う。 こたつがあるので、冬~早春辺りに温まりに来るのも良いかな。

303:名無しさん@いい湯だな:2016/05/15(日) 02:34:33.85 ID:Ubfe9Wvd0.net

>>274 れぽ乙。 山形屋管理の共同浴場には行った? 震災の影響で少し湯温が上がったとはいえ、 ここはぬる湯の名湯ですね。 関東からのリピーターも多いみたい。

275:名無しさん@いい湯だな:2016/05/14(土) 12:54:12.10 ID:yMdHKb+k0.net

GWのレポ2/4

■湯の宿 美笹(いわき湯本温泉) 湯岐温泉からR349→R289で勿来に出て、余った時間で昼食+散策した後、15:00きっかりにチェックイン。 温泉街の路地の中にあり、初めてだとちょっと迷うかも。

●外観 小さめ&古めの温泉ビジホっぽい雰囲気。部屋は2,3階にあり確か10部屋くらい。 1階に浴場と食事所。

●部屋 廊下まではビジホっぽいが部屋の中に入ると旅館風。 和室8畳。トイレ、冷蔵庫、湯沸しポット付き。 入口付近に多少のきしみはあったが気にならない程度。

●食事 「ウニづくし」のプランに目が眩んで予約したので、食事は期待していた。 蒸ウニのたっぷり入った茶碗蒸し、ウニてんこ盛りの軍艦巻き2貫、生ウニ、貝焼き、ウニ飯と 下世話な言い方で申し訳ないが、ウニの総量はスーパーの1980円くらいのパック2つ分くらいあった。 予想以上のウニの量に喜んだが、よほどのウニ好きでないと飽きると思うので面白半分に予約すべきではないw 他にも刺身、海老フライ、カサゴの煮付け等、海のもの中心。味は濃い目ながらクオリティは高く、酒が進んでしまう。 湯岐が先で本当に良かったと思う。この翌日に湯岐のヨレヨレの刺身を食っていたら泣いたかも知れない。

朝食はこれといった特徴なし。茨城に近いからなのか、おかめ納豆が出た。

●風呂 3つの洗い場に4人程の内風呂が一つと、小宿に相応しいキャパ。 浴室全体がまだ真新しい。震災でやられたのかな。 劇熱源泉がジョロジョロと7~8L/分程度掛け流されており、加水循環消毒をしていない良い湯遣いで評価できる。 塩分はそれほどでもないがかなりベタ付き感のあるお湯で、硫黄成分の量のわりには硫黄臭が殆どなく、僅かに淡黄色ささ濁りである。 温度は43℃前後と、結構熱め。浴槽内に水道があり加水できるようになっているが、加水しなくても入れない程の熱さではない。 泉質はさすがに湯岐に7歩譲るが、ここもなかなか特徴があって良い温泉だ。 宿の湯遣いによって浴感が結構変化しそう。

●総評 食事風呂良しの手軽に泊まれる温泉宿として○。 ウニづくしでなければそれほど高い訳でもないので、トンガったパラメータの湯岐和泉屋よりコスパは良く万人向けであろう。

278:名無しさん@いい湯だな:2016/05/14(土) 13:04:53.11 ID:yMdHKb+k0.net

言い忘れたけど美笹も布団はチェックイン時に敷いてあった ただし朝食中に片付けられる変則運用なので要注意 因みに食事は夕朝共に1階の食堂

342:名無しさん@いい湯だな:2016/05/15(日) 17:28:27.44 ID:bSOsYhp/0.net

■乃木温泉ホテル 書き忘れたけど、前述の「湯の宿 美笹」は朝8:00までしか入浴できないので注意。 なので10:00チェックアウトの予定を少し早くし、いわきからR49→R349→R289→R294と 少し遠回りしてドライブしながら西那須野駅付近の乃木温泉ホテルへ、ほぼ予定通りの15:00頃到着。

●外観 多少古びているがバブルっぽい立派な外観。 ちょっと頑張ったビジネスホテルという感じ。 駐車場はホテルの目の前のを利用するので、車で来るには便利だ。 すぐ近くに23:00まで営業しているスーパーもあるので、食事なし外食せずでも買出しが楽。

●部屋 判で押したようなビジホ。 8階の部屋で、付近には高い建物が少ないので、かなり眺めが良い。窓を開けるとかなり強い風が入ってくる。 ビジホなので最低限快適に過ごせるものは全て揃っている。 エアコンの運転切替ができないので、暑かったり寒かったりするこの時期だと結構不便なことがあるかも。

●食事 なし。 前述のスーパーで夕食・朝食を仕入れて食す。 食事できる店も多いので、食いっ逸れるようなことはまずないだろう。

●風呂 1Fに大浴場(内風呂、露天風呂、水風呂、サウナ)あり。 循環、消毒あり。オーバーフロー量は明らかに投入量より少なく、塩素臭も多少感じられる。 このスレでは結構評価が高かった記憶があるが、正直残念な湯遣いだと言わざるを得ない。 多少のヌルヌル感以外の特徴もこれといって感じられず。 和泉屋と美笹が結構個性的だったので、余計にそう思うのかも知れないが。 とはいえ、駅近辺のビジホに天然温泉が付いていると思えば悪くはないのかな。

●総評 普通のビジホより設備的に多少の高級感?はあるものの、その分割高感もあるので、今後行くことはないかな。 フロントの方々の対応は、完全にマニュアル通りではない感じでよかった。

343:名無しさん@いい湯だな:2016/05/15(日) 17:30:00.62 ID:bSOsYhp/0.net

■紫雲荘(日光湯元温泉) 乃木温泉がイマイチだったので、塩原新湯にでも寄って行こうと少し早めにホテルを後にし、 R400から日塩有料道路を経由し、塩原新湯でまだ入ったことのない「寺の湯」を堪能。 その後鬼怒川方面に出て日光からR120を北上。 ちょっと早めに着いたので近くの足湯「あんよの湯」に入った後チェックイン。

●外観 知っていたので気にならなかったが、外観は2階建ての冴えない旅館ともプチホテルともつかない雰囲気。 色々とガタが来ている部分もあるが、旅慣れていればそれほど気になることはないだろう。

●部屋 3階の角部屋。窓が南と西にあるので風通しがよく、日光湯元の汗がドバドバでる温泉に入った後でも 窓を開放すれば充分涼しくなる。 和室8畳。トイレ、冷蔵庫、湯沸しポット付き。夕食後は冷水も持ってきてくれるのが助かる。

●食事 夕・朝共に部屋食一度出し。だが和泉屋と違い冷え切ってはいなかった(熱々とも言えないが)。 それほど特徴のあるものは出なかったが、総じてクオリティは高い。 日光湯元は山奥なので海産物の刺身は違和感があるが、ここでは湯葉の刺身なのでその点気にならない。 また豆乳鍋とぽん酢の相性が良かった。 利き酒セット3銘柄が800円で楽しめるのはリーズナブルで良い。

朝は焼き魚も納豆も海苔もないので、もう少しおかずになるものが欲しいな、というのが正直なところ。

●風呂 1階に男女別の内風呂と、別棟に貸切の露天がひとつ。 貸切露天は空いていれば無料で何度でも入れる。但し45分のタイムリミットがあるので長湯は注意。 露天は3人で窮屈になるくらいの小さな浴槽、内風呂は4人で一杯かな。部屋数が少ないので妥当なところか。 掛け流し量は露天6~7L/分、内湯は8~10L/分程度。両方ともそれに加えて別の蛇口からちょろちょろと加水されている。 湯温は双方約43℃の熱め。加水を止めたらしばらくして劇熱になったので、真冬でもなければ止められそうにない。 泉質に関しては、典型的な「日光湯元」なので、今更説明の必要はないだろう。極上の硫黄泉であった。

●総評 ここもスレ住人に人気の高い宿だったが、乃木温泉と違いこちらは良い意味で期待通りだった。 女将さんやその他スタッフの対応も明るく元気で感じ良く、コストパフォーマンスも良し。 それにしても日光湯元は変に観光地化されていなくて良いところだ。

344:名無しさん@いい湯だな:2016/05/15(日) 17:32:37.55 ID:bSOsYhp/0.net

■番外編 日光湯元を後にしてR120を金精峠側に抜け、群馬方面から帰ったが、 いくつか立ち寄り湯に寄ったのでちょっと感想を。

・寺の湯(塩原新湯) 自分の記憶が確かなら、同じ新湯の立ち寄り湯であるむじなの湯に泉質が似ている。 脱衣所は二つに分かれているが中は混浴。 浴槽は二つで、塩ビパイプで給湯されており、面白い方法で湯量(湯温)が調節できる。 面倒なので説明しないが、興味がある人は実際に行って確認して欲しい。 典型的な白濁酸性硫黄泉で、レモン汁とまで言わないがかなりの酸味がある。 浴感が強いので、入りすぎに注意。

・あんよの湯(日光湯元) 日光湯元には冬にしか行ったことがないので、初めて入った(冬季は閉鎖)。 熱湯、熱め、温めの3つの浴槽があり結構大きい。源泉は湯元の硫黄泉を掛け流し。

・南郷温泉 しゃくなげの湯 帰りに寄った群馬は赤城山の北面にある日帰り温泉施設。 南郷とはこの地区の名称で、山間の小さな集落である。人気があるらしく施設内は結構混んでいる。 内風呂と露天に普通の浴槽とバイブラ浴槽があり、全ての浴槽に源泉がドバドバ掛け流されている。 まろやかな浴感で、仕上げの湯としては最高。 結構な硫黄臭と中華スープの卵のような硫黄泉独特の湯の花が待っていたが、信じられないことに硫黄成分はないようだ。 また浴槽は全て檜でできており、雰囲気も満点。温泉王国群馬の懐の深さを改めて思い知らされた。 食事もでき、十割蕎麦も食えるらしい。別棟では野菜なども売っており、施設全体がプチ道の駅のようでもある。

・前橋駅前天然温泉 ゆ~ゆ 赤城山を挟んでちょうど反対側にある、文字通り前橋駅前の日帰り温泉施設。 名だたる温泉マニアの間でも人気があり、この日もかなり混んでいた。 薄めの味噌汁くらいの塩分を感じる、ささ濁りの熱の湯。 白、茶色、黒のカラフルな湯の花が面白い。噂に違わぬ良い泉質。 県庁所在地の駅前にこれほどのクオリティの温泉があるとは、温泉王国群馬の懐の深さを(ry しゃくなげの湯と違い、意識高い系というか、とにかく非常に浴感が強いので、 これ以上温泉に入ると疲労がたまる可能性が懸念されたため、この後は自宅に直帰。 久しぶりに長時間車を運転し疲れたが、良いリフレッシュになったきままな一人旅であった。