和泉屋旅館|宿情報

813:名無しさん@いい湯だな:2011/02/01(火) 21:49:43 ID:wvwkOEfI0

番外ということで、温泉ではないので思いっきりスレチだが書いてみる

駅前旅館に泊まるローカル線の旅 (ちくま文庫) を読んでいたら 前に旅をしていたときに印象に残った宿が出ていた。スキーシーズンということもあり、 泊まりに行こうと電話をした。電話の向こうは老主人だろうか、一人旅であったが快諾してくれた。 2食7500円だった。

番外編、和泉屋旅館(福島県、会津田島駅前)駅前旅館 駅前旅館というのは昭和の雰囲気が残っていて、これまた風情があるが、 ビジネスホテルの隆盛と、鉄道網の発達によって、最近では泊まる人も少なくなっていると聞く、 伝統的な佇まいの宿・郷愁感漂う宿のサイトを見ていたら、やはりこの宿が出ていた。 田島は今では南会津町と名を変えているが、かつては会津西街道の要衝で、今でも国道は市中を抜けている、 田島を抜けるときに、唐破風造りの大玄関が付く木造2階建の旅館があって、おお見事なものだ、 一度はこういうとこに泊まってみたいものだ、と思っていたので、 スキーも兼ねて足を運んだ。

814:名無しさん@いい湯だな:2011/02/01(火) 21:53:28 ID:wvwkOEfI0

予定の時間より早く着いてしまったが、会津なまりの大女将が暖かく出迎えてくれた。 建物は文化財登録されているそうで、黒光りする木々に歴史を感じる。 長廊下に左右に並ぶ扉は学校を感じさせるが、 私は残念ながら鉄筋コンクリート世代である。少し奥の部屋に泊まったが、 その手前には階段があり、上には先客がいたようだ。 コタツにやかんが乗ったストーブで暖を取り、更にファンヒーターも出番を待っている。

千葉人なので雪国の寒さを実感する。翌日にスキーと告げておいたせいか、 夕飯は生ガキと馬刺しを中心に、最後は鍋と食べきれないくらいの料理が出た。 山国に生ガキ?とおも思ったが、高速道路の開通で今はここから海まで2時間であることを思い出す。 一昔前では田島で生ガキなんで考えられんよ、と帰ってから親父に言われた。 銚子でカキは良く食べるが、負けずに美味だった。馬刺しも美味しく頂いた。

これで明日のスキーもがんがん滑れますよ、だいくらスキー場はいつでも空いているから、 滑りに行くお客さんは、たいていは昼間過ぎに帰ってくるんですよ、 リフトが空いているから朝から休憩無しでガンガン滑ってもう疲れた、ってね、 と大女将は笑った。確かにゲレンデには毎年来るが同感である。

お風呂は町の駅前旅館とあって、大きめのステンの湯船。 お湯は奥会津の名水と思えば悪くない。外は雪がいっぱい積もっていて静かである、 本を片手に地酒を飲んで部屋で静かに過ごした。 冬は寒いですが夏は涼しいとこです、 今度は夏に来てくださいね、と言われた。日ごろの喧騒を忘れるには良いところだと思う。